元々子供や赤ちゃんが好きな方ではなく、むしろ苦手な方だったった男の育児日記です。 育児の過程で感じたことや使ってみた育児用品のレビューなどを綴っています。

学資保険ではなく、投資信託にしておくべきだったと後悔

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学資保険と投資信託

我が家は子供の教育費のために学資保険を契約したのは次女が誕生して少し経った約8年ちょっと前。長女が幼稚園、次女が赤ちゃんの頃でした。

将来の子供の教育資金は貯めておく必要はありますが、学資保険が必要かどうかは悩みました。

  • 将来の教育資金は絶対に必要
  • 銀行預金での貯金でためるのに比べると学資保険の予定利率でも若干は増える
  • 毎月余った分が貯金になるという形ではなく、口座から毎月保険料を引かれる形の方が確実に貯まる
  • 貯金でためるよりは学資保険の方が資金が拘束される分、使い込んだりせずに将来の子供の進学費用にしやすい
  • 元本は保証されている(途中で解約しなければ)
  • 自分がもし死亡した場合、それ以降の保険料の支払いは必要ないが、保険金は受け取れる

などは学資保険のメリットかなと思い、銀行預金で貯めるよりは良いかと思って学資保険を契約することにしました。

一応インターネットで色んな保険会社の学資保険の予定利率や返礼率を比較し、2人分同時に契約し、2人分で毎月2万円ちょっと(兄弟割引あり)の保険料を払っています。

子供が17歳になるまで保険料を支払い、大学入学時と満期に払われるタイプで、大学などの進学資金にしやすいタイプの学資保険を選びました。

8年前は投資などは特にしておらず、投資や運用についての知識がなかったことで、元本保証で多少でも増える学資保険を契約した形です。

今であれば毎月同じ金額を積み立てる形式なら学資保険ではなく、投資信託での積み立て投資を選ぶと思います。

学資保険のデメリット

学資保険のデメリットは運用利回りが低いことです。

もちろん、銀行預金の金利よりは良いので銀行預金で教育資金を積み立てるよりは学資保険の方が増えますが、それでも子供が22歳までの契約(保険料の払い込みは17歳まで)という長期で返礼率が10%にも満たないというのは投資・運用として考えるとかなりの低さです。

我が家の場合、学資保険は2人分で毎月2万円ちょっとの保険料ですが、もし毎月2万円を17年間積み立て投資で利回り年率5%で運用した場合を金融庁のホームページでシミュレーションすると、

投資のシミュレーション

  • 元本:毎月2万円×12か月×17年=408万円
  • 運用収益:233万円
  • 合計金額:6,410,490円

となります。

学資保険の場合、子供が17歳になるまでの払い込み、子供が22歳になるのが満期という長期でせいぜい数十万円程度しか増えませんが、投資信託やETFで年利5%で運用すれば同じ月に2万円の積み立てでも17年で233万円増えるわけです。

全世界株式や全米株式のインデックスファンドで人気の低コストのファンド(投資信託あるいはETF)の場合、過去の実績からすると年利7%程度というのは現実的な数字で、年利5%での運用というのは、控えめで保守的に見積もった数字です。

投資信託の運用益は20.315%の税金がかかりますが、つみたてNISA口座(※現行のつみたてNISAは今年で終わるため、来年2024年からは新NISA)で積み立て投資すれば運用益に税金はかかりません。

リスクをさらに抑えたい場合、債券ファンドを混ぜるなどで値動きをマイルドにし、月に2万円を利回り年率3%で17年間積み立てした場合を金融庁のホームページでシミュレーションすると

投資信託で17年間運用

  • 元本:毎月2万円×12か月×17年=408万円
  • 運用収益:123.4万円
  • 合計金額:5,313,853円

となります。

このように低リスクの投資で3%の利回りで運用するだけでも123万円の運用益と、学資保険の何倍も増えます。

金融庁のホームページ

長期投資の効果を比較してみましょう。たとえば、毎月2万円の少額投資による積み立て投資を想定します。年3%の収益が期待される低リスク商品に投資した場合、10年間の投資期間で貯めることができるのは280万円弱です。しかし投資期間を30年とすると、1165万円になります。その金額を同じ3%の収益で10年間で達成するには、月々8万円以上の積立額が必要になります。
若年層であれば、少額投資で低リスク商品に投資したとしても、時間を味方につけて、30年後の資金として十分に役立つことになるでしょう。低リスク商品とはいえ、価格変動などのリスクは伴いますが、早めに準備を始めることで、リスクを抑えつつ、長期投資の効果を得ることができます。

と記載されているように、年3%というのは低リスク商品での運用です。

株式ファンドだけだとリスクが高いと感じる場合に債券などを混ぜて低リスクで年3%で運用しても学資保険よりははるかに利回りが良いです。

このように、我が家の契約だと子供が17歳になるまで毎月保険料を支払い、22歳で満期という15年以上にも及ぶ長期間のトータルで5%~10%に満たないほどしか増えない学資保険の返礼率というのは投資信託などで期待できる運用益からすると非常に少ないです。

ちなみに全世界株式や全米株式のインデックスファンドで今まで数十年の実績と同等の利回り年率平均7%で運用できた場合、月に2万円を17年間積み立て投資すると

  • 元本:毎月2万円×12か月×17年=408万円
  • 運用収益:372.3万円
  • 合計金額:7,802,524円

になります。

これらの積み立て投資のシミュレーションは既につみたてNISAなどの積み立て投資を行っている人は何度か行ったことがあることでしょうし、既に積み立て投資をしている方は年平均利回り5%~7%という数字は現実的な数字だと実感されていることでしょう。

学資保険では17年近くもの長期に渡って保険料を払い続けて子供が22歳で満期という長期のトータルで増えるのが5%~10%未満

投資信託であれば年平均利回りで5%~7%が見込めるため、期待できるリターンが全然違います。年平均リターンが7%の場合のシミュレーションだと、運用収益は372.3万円と、学資保険で増える金額の10倍レベルの運用収益になります。

元本保証でないと怖い?

8年前に学資保険を契約した際の私は投資に対する知識があまりなく、学資保険は元本保証であることがメリットだと考えました。

投資はリスクがあり、減る可能性があるため、教育資金のための積立だと元本が保証されている学資保険の方が安全だと8年前は思っていたのです。※学資保険も途中解約すると元本割れする場合はあります。

その後、つみたてNISAや特定口座での投資をはじめ、投資を行いながら色々と勉強したところ、投資で元本が減る可能性があるというのは集中投資や短期投資での場合であって、インデックスファンドなどの分散投資で積み立て、15年以上や20年以上という長期投資の場合、元本を割る可能性というはかなり低いということを学びました。

学資保険は子供が17歳になるまで長期に渡って毎月支払い続けることを考えると、もしそれを投資信託で積み立てても15年以上の長期投資で元本割れする確率はかなり低いため、学資保険が元本保証であることは大きなメリットではないと感じ、学資保険の予定利率や返礼率の低さというデメリットの方が大きいと感じています。

※投資信託なら何でも良いというわけではなく、長期的に右肩上がりで成長していく可能性が高く、低コスト(手数料率が低い)の優良ファンドでの積み立てが前提です。

全世界株式や全米株式(S&P500やVTIなど)のインデックスファンドに15年以上積み立てて元本割れする可能性の低さと運用益の違いを考えると、学資保険ではなく、インデックスファンドの積み立て投資を8年前に選んでおけば良かったなと後悔しています。

学資保険はインフレにも弱い

学資保険を契約した8年前はインフレのことを全然考えていませんでした。

長年デフレが続いてきた日本で生きてきたせいもあり、インフレになるとお金の実質価値がどんどん下がっていくことを8年前の私は実感できていませんでした。

そのため、学資保険は返戻金が決まっているため、インフレになると実質的に損をする可能性が高いことを全く考慮しないまま契約してしまいました。

日本政府は年率2%のインフレを目指しています。

年率2%のインフレが続いた場合、今の1万円の価値は1年後には実質9800円の価値しかなくなり、3年経つと実質9412円の価値しかなくなり、5年経つと実質9,030円の価値になり、10年経つと実質8170円の価値しかなくなってしまいます。

そんな中で私が8年前に契約した学資保険は子供が17歳になるまで保険金を払い続け、満期は子供が22歳になる年という長期の契約で、増えるのはトータルで5%~10%に満たないわずかな額です。※長期にしてはわずかという意味です。

政府の目論見通り、年率2%のインフレが続く場合、10年、15年以上の長期にわたって毎月積み立て続けて10%すら増えないとなると、返戻金を受け取る頃(子供が18歳、22歳になる頃)にはインフレによって下がる貨幣価値からすると実質マイナスになる可能性の方が高いように思えます。

このインフレに弱いというのも学資保険を契約して後悔している点です。

つみたてNISAの対象に選ばれているような全世界株式や全米株式など優良で低コストのインデックスファンドの場合、今までの実績からすると年平均利回り7%、今後を保守的に見積もっても年平均利回り5%と、インフレ率以上の運用益が見込めるため、学資保険ではなく投資信託にすべきだったなと思います。

学資保険と投資信託どっちが良いかは人によって異なる

以上のように、私は8年前に学資保険を契約して、今は全世界株式や全米株式などの投資信託にしておけば良かったなと後悔しています。

ただ、誰しもがそうだというわけではなく、将来の子供の教育資金を準備するのに学資保険と投資信託のどちらが良いかは人によって異なるとは思います。

リスク許容度や投資についての認識・知識、性格などは人によって違います。

人によっては長年積み立て投資して子供が大学進学などで資金が必要になった時に暴落がきて予定していた教育費が足りない事態になることを危惧され、元本保証型の安全資産・非リスク資産での運用の方が良いと考える方もいることでしょう。

投資はとにかく怖いから、学資保険の方が安心できるという人もいるでしょう。

ジュニアNISAやつみたてNISAなど現行NISAは今年2023年で終わりますが、来年から始まる新NISAは今までのNISAよりも非課税枠が拡張されるため、NISA口座で教育資金の積み立て投資をしようという方も増えると思います。

学資保険を解約して投資信託に乗り換えるかどうか

以上のように、私は毎月同じ額を積み立て型で長期間払い続けるのであれば学資保険よりも(優良な)投資信託への積み立て投資の方が良いと今は考えています。

学資保険に毎月積み立てている額がもったいないように感じ、学資保険を解約して投資信託に乗り換える方が良いかなとも考えましたが、今のところは解約せずに学資保険も続けています。

学資保険を解約していない理由としては、つみたてNISAと子供のジュニアNISA口座、特定口座での投資をすでに行っており、来年2024年には新NISAでの投資も新制度開始と同時に行う予定だということがあります。

もし今まったく投資をしておらず、今から投資を開始しようという状況だったら学資保険を元本割れしても中途解約して、その資金を投資信託の購入資金に回そうと考えたかもしれません。

資産配分・アセットアロケーションを考えた際に、全資産をリスク資産である株式の投資信託にするのは家族がいて住宅ローンもある中ではさすがに危険だと考え、非リスク資産(現金・保険などで元本保証のもの)もある程度は必要だと思っています。

生活費の半年分~1年分程度だけ現金・銀行預金で手元に置いておいて残りはすべて投資に回すという方もいるようですが、私はリスク資産と非リスク資産のバランスを取ろうと考えました。

将来の教育費や老後資金のために資産形成していく上で、今はリスク資産:非リスク資産を6:4~7:3くらいに出来れば良いかなと思っています。3~4割程度の非リスク資産があることは株式暴落時の精神衛生上も良いでしょうし、暴落時に買い増すための資金にもなるかなと思っています。

学資保険は現在は資産配分・アセットアロケーションの中で非リスク資産の一部として計算するようにし、今のところは解約せずに毎月保険料を払い続けています。

ただ、もし株式相場が暴落して株価が低くなり、通常の積み立て分以上に買い増ししたいと思った時に現金が不足した場合は学資保険を解約して投資資金に回すのも一つの手段かなとは考えています。

教育費を投資信託で準備するために必要なこと

教育資金を投資信託で積み立てて準備するためには、投資に関する勉強をして知識を得ることは必要だと思います。

インデックスファンドの積み立て投資はとても簡単で、SBI証券や楽天証券などのネット証券で口座を開設し、積み立てる商品を選んで毎月の積立額を決めて積み立て設定をすれば、あとはほったらかしで運用できます。

ただ、インデックスファンドの長期積み立て投資について理論を学び、納得した上で行っていないと暴落時に狼狽売りしてしまう人も少なくないようです。

はじめからデイトレードやスイングトレードをするつもりであれば短期売買するのも良いのでしょうが、15年~20年以上のスパンで長期投資が前提で積み立て投資するのであれば暴落でろうばい売りすることは本末転倒になってしまいます。

現行のつみたてNISA口座の場合は売却しても非課税枠は復活しませんが、それを知らずに売却してしまう人もいるようです。

※2024年からの新NISAは非課税枠が大幅に増えるだけでなく、売却すると非課税枠が復活するという素晴らしい改正が行われます。

インデックス投資の名著

これらは有名なインデックス投資の名著です。

インデックス投資は勝者のゲーム──株式市場から確実な利益を得る常識的方法

敗者のゲーム

「市場と投資の本質」を伝える投資哲学の名著として、世界中で読み継がれ、100万部以上売れているベストセラー

これらの訳本をいきなり読むのに抵抗があるという場合はほったらかし投資術がおすすめです。

ほったらかし投資術

インデックス投資はシンプルで、いったん積み立て設定すればほったらかしで資産を増やしていくことが可能ですが、その理論的な裏付けを知り、納得した上で投資することが大切だと思います。

15年~20年以上の長期投資として買って持ち続けるだけ、積み立てし続けるだけで良いといわれても、その理由や理論が腑に落ちていないと短期間の値動きに感情を支配されて損を抱えて狼狽売りしてしまい、1年以内~数年以内という短期間で市場から撤退という結果になりかねません。

投資信託を始めるなら

投資信託をこれから始めるという場合、まずは証券会社に口座を作る必要があります。

2024年から新NISAがはじまりますが、現行NISA口座をまだ作成していないという場合は今からNISA口座も作るのがおすすめです。

投資は同じ銘柄・似た内容の商品を購入する場合でも手数料が証券会社によって大きく違います。

今から証券会社の口座を作る場合は手数料が安いネット証券がおすすめです。

ネット証券の中でも手数料の低さや取り扱い銘柄の多さ、ポイントのたまりやすさなどを考えると、SBI証券と楽天証券が最もおすすめです。

楽天証券とSBI証券の両方に口座を開設するのもいいと思います。※特定口座は楽天証券とSBI証券の両方で開設し、NISA口座はどちらか1つの証券会社で開設するなど。

手数料・信託報酬が低い優良ファンドでSBI証券でしか買えないもの、楽天証券でしか買えないものがありますので、SBI証券と楽天証券の口座を持っていない場合は両方開設するのがおすすめです。